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2013年3月30日 (土)

更に高橋大輔“Bachelorette”に浸る

ブログで一度語ったらもう、ええやろ!
お前はそんなにこのプログラムが好きなのか?

…と問われたら

「はい。好きです」

と答えるだろう。

照明が「血の池地獄」っぽいスケアメEXを載せる。

高橋大輔 2007 スケートアメリカ EX

アンコールまでついている…
ロシア語解説の方の「フフッ…」という笑いが気になる。
微笑ましく興味深く見てくださっていると想像する。

いや、もう、前回で特集なんてやめて良いんですよ。別に。

でもね…

どちらかというと「ビョークについて語る」っぽくなってしまったかな…と思った訳で。

今度は“Bachelorette”の「高橋大輔」についてもっとちゃんと語りたいかな…と。

高橋大輔はプログラムに入り込むと人格が入れ替わったように見える時がある。

VASのNHK杯の時もそうだったと思うし、全日本の「道化師」もそうだ。

いや、今まで滑った全てがそんな感じよ!!…と主張される熱狂的ファンもいようが、
まあ、これは個人的感想だ。

で、これも例外ではない。

終了後、舌をペロッとやるが、それで妖艶モードが一気に「解除」される。

その後笑顔で観衆に向かって手を振る彼には妖しさの欠片もなくなる。

原真子さん著「STEP!STEP!STEP!~」の最後の方にカメラマンさんから見た高橋大輔が語られていたと思う。
「高橋大輔」を撮影する難しさ…という見出しのあとがきにて(小林健さんとおっしゃる方だ)

リンクを降りると、先程まで氷上で熱い視線を集めていた男が発していた「芸術家オーラ」がない。

氷を降りると「フツーの青年」と。

イチローが持つ孤高の侍のような超然とした雰囲気はなく、かといって八方美人タイプでもなく、
無色透明でないけれども、何色にも染まっていないと。

とにかく「わかりやすい」被写体ではなかったらしい。

どんな写真が「高橋大輔」らしいのかという問いの答えが今も「ない」とこの時は語られていた。

今はどうなのかは知らんが、「わかりやすくない」のは今もだろうと思う。

そういう人間だからこそ、この特異なプログラム(バチェね)にも平気で入り込んで行けるのだろうとは思う。

独特の「気持ち悪さ」と共にまず感じたのは、このプロが「動きっぱなし」であるということ。

「全部ステップですか!?」と言いたくなるほど動いていると思う。
(大げさか?ステップが「ツナキですか?」のトップ選手もいないこともない)
コテコテの繋ぎプロだと思う。
EXでコレってかなり消耗したんじゃないかな?当時。どうなんでしょ?
今以上に野心的で若さもあったから疲れは感じなかったかな?
優しい兄貴分のようでいて、結構その辺、宮本先生は「鬼だ」と思う。
縦横無尽なエッジコントロールと言おうか…出来る奴には振付師は詰め込む傾向があるようだ。
困ったものである。(もっとやれ!)

止まって不思議な動作(?)もあるが、止まって休憩してる感じは微塵もない。
妖しい空間をそこでもしっかり支配している。

「アスリートの魂」でやっていた「エッジの傾き」アピール。

「月光」よりアピール出来てるのは「コレ」じゃね?と思ってしまった。

エッジ、深いですよね?

まだこれを見始めた時期ってのは「エッジ深い」の意味分からんかったけれど、
(「何?それ、美味しいの?」…ってな感じですよ)
「すっげえ傾いてんなあ…倒れないのかなあ?」
なんて呑気に見ていた。

大輔…やはり、五輪SPは、モロじゃなくて宮本先生に依頼しないか?

…脱線しそうなので“Bachelorette”に戻ろう。

もう、出だしから「振付の勝利」って感じ。

このスケアメ動画は表情のデカ過ぎるアップから始まる。

フツーの青年から何かに「変化」してる様子が映し出されるのは嬉しいが、
最初の全体のボディームーブメントがオリジナリティに溢れていて実に良いのに!
それを撮さずどうすんねん!?…と叫びたくなる。
(だから前回、動画3パターン載せたんすよ)

某振付師の「顔撫で」、某女王様の「首撫で」は「もうええわい!!」となるのだが、
出だしの体中撫でくり回すような動作、エロいが独特の様式美がある。
ありきたり感はない。
彼を生理的に好かない方は顔をしかめるかもしれないが、
ファンは「いいぞ!もっとやれ!!」…ってな心境になるだろう。
滑り出す前のちょっと誘って引く動作なぞ高橋△としか言い様がない。
衣装も合わせて黒豹のようだ。

「客いじり」とまではいかないが、
「あの表情」でゆらりゆらり近づいて来られたら端のお客様、正気でいられない人もいると思う。
「キモイ」と思うか「魅せられる」か…この辺はお客様との勝負でもある。

徐々に低い姿勢から立ち上がっていくとこも好きだし…

妖しげな目で目の前の「何か」をこねくり回し、「何か」が弾ける。

この何かは誰かの「魂」か?それとも彼のか?それは分からない。

で、この人、決して「スピナー」という訳ではないのだが、
(一時期ステファン・ランビエールのスピンを羨ましがっていたよねえ…)
他の振付にしても、スピンにもキチンとプログラムの世界観を反映させているというか、
ただ「キレイにスピン回ってます」という感じではないのが好きだ。

これ、意外にやってる人少ないかもしれん。

出だしなぞ、噴水を思わせるし(歌詞I'm a fountain of blood~で始まるしな)
クネクネ踊りながら回っている…で、暗黒舞踏的不気味さもしっかり表現されている。
シットスピンも悪くない。情念の赴くままに回っているのか…競技よりよく見えるくらいだ。
この時期スピンの評価はあまり良くなかったようだが、EX見ると
「うまいじゃん」
と思っていた。競技だと回転数数えなきゃいけないから本能の赴くままに…とはいかないのかもしれん。

で、「首絞めスピン」の良さは勿論(これ、好きな方多いと思われる)
男子には珍しいレイバック・スピン
身体カタイことで有名だったのに、コレの完成度がなかなかだった…というのも
高橋大輔の七不思議の一つだ。
気圧に弱いくせに「首ガーーッと」やるのは平気だったりするのも謎だ。
(これは説明つく?)

これは、ブルースの時にも道化師の時にもザ・クライシスの時にも思うのだけれど
このレイバック・スピンが作品に非常によいスパイスを与えてくれている。
(しかも、その曲その曲で効果が異なる)

“Bachelorette”のレイバック体勢は一瞬なのだけど、
この前後の動きと相まって情念の炎メラメラで近寄ると火傷しそうな感じ。

ラストの「心臓を差し出す」ような
決してハッピーじゃない終わり方。
あの表情。

う~ん…長々書いたが、何か語り足りねえ…

このプロは何なのだ?

また別のことと絡めて「コレ」に語る機会をつくるかもしれない。
(え!?もういいよ!ってか?)

眠くなったので今日は寝ます。
(日が変わってしまった…)

このプロは謎が多いままにした方が良いのかもしれない。

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コメント

タレミミさん、ばちぇは色んな意味でまさに引きずり込まれるプロ!
シリーズ化しても全然おkだと思います!

>優しい兄貴分のようでいて、結構その辺、宮本先生は「鬼だ」と思う。

このスタンスは、特に高橋選手に対しては顕著な気がします。
まぁ振付けてもらう彼も 「もっと、もっと!」 と“超どS”な感じしますし^^;

真面目な話、高橋選手はEX作品で手を抜くことがないですよね。
素人目ですが、寧ろその時々の自身の課題をプログラムに入れて
GALAの最中に大公開練習をしているんじゃないでしょうか!!
照明も観客も入った、ホント贅沢すぎる練習ですなぁ^^
仰ってる通りステップひとつとっても、
「もし採点されてたら全てレベル4じゃないの?」 な構成を組んでそうというか。
そんなスタンスだ(と思われる)から、ジャンプの難度を落とす&ステップを流すとかは
彼の中で有り得ない考えな気がします!

>ただ「キレイにスピン回ってます」という感じではないのが好きだ。

おもいっきり同意いたします! 
レベルの為だけに回数と回転速度を考えて回っているのではなく、
音楽を表現するツールのひとつとしてスピンがある!
まぁ、ジャンプに入る助走時も、ジャンプ自体も、もちろん先程のステップもそうですけど
メロディーラインや大きな音だけでなく、拍や付点(音符)までも表すことが出来る選手ですし
ゆったりした音楽に高速スピンとか、リズムを無視して回るなんて
逆に気持ち悪くて絶対出来ないんでしょうねぇ^^;
あとレイバックに関しては、
アメリカのディック・バトン御大の 「グッド・ライ~ン!」 解説が強烈に残ってる私。
体が硬いと聞いて不思議に思ったのも同じです!

うわっ、また長くなってしまいました^^;
南方先生のハリセンは、どうかご容赦くださいませ~!!

>まっきー様
>・・・寧ろその時々の自身の課題をプログラムに入れて
GALAの最中に大公開練習をしているんじゃないでしょうか!!
照明も観客も入った、ホント贅沢すぎる練習ですなぁ^^
おお!なるほど。「練習」と書くと怒る方もいそうですが・・・
EX、手は抜いてないと思うのですが、最近はちょっと「ハズし気味」だったような気がするのです。
バチェ、ロクサーヌ、そして最近のピアソラは「当たり」に入ると思いますが、
他は賛否両論ありそうなものが多いような・・・
様々なジャンルを試してみたいのでしょうけどね。
ファンは多くを望み過ぎなのかもしれません。

スピンの件、同意していただけで嬉しいッス!!

>メロディーラインや大きな音だけでなく、拍や付点(音符)までも表すことが出来る選手ですし
コレ、よく考えたら、スゴイ才能じゃないですか!?
改めて…その辺、他の選手と差をつけて採点していただきたいところです!


>blueberry様

>エッジが深いというのは、それだけ小さく急なカーブを曲がれるということじゃないでしょうか?
バイクとか車とかで、地面スレスレに倒れてたり、浮き上がったりするアレ。
つったってるほど、曲がるのに広さや距離が要りそう。

なるほど…。分かりやすいような…
でも、浮き上がったりするのは流石にハラハラものですがね。

はじめまして、検索していたら、こちらにたどり着きました。
私が高橋選手に落ちたのがバチェでしたので、記事を読ませていただいて、とても嬉しかったです。
『ドリームオンアイス2007』で初めて高橋君をナマで見ました。TV観戦での彼とは全然違っていて「あなたは誰?」と呆然でした(^_^;) ビギナーズラックで最前列のチケットを取れていたので彼の強烈な視線に見据えられて、蛇に睨まれた蛙状態で、スタオベ出来なかった位の衝撃でした。機会があれば再演してもらいたいという気持ちと、あの頃の高橋君だったから・・という思いもあって、複雑だったりします。
プレッシャーになるかもしれませんが、高橋君の現役最後のフリープログラムこそは宮本さんに作って欲しいと、私も強く望んでいます。

>skyberry様
はじめまして!
何というワードで検索されたのかちょっと気になります。

>『ドリームオンアイス2007』で初めて高橋君をナマで見ました。TV観戦での彼とは全然違っていて「あなたは誰?」と呆然でした(^_^;) ビギナーズラックで最前列のチケットを取れていたので彼の強烈な視線に見据えられて、蛇に睨まれた蛙状態で、スタオベ出来なかった位の衝撃でした。
なんと羨ましい!!あのプログラム、私も初めて目にしたなら、感動してスタオベよりもしばらく呆然とし、動けなくなると思います。
>機会があれば再演してもらいたいという気持ちと、あの頃の高橋君だったから・・という思いもあって、複雑だったりします。
最近再演したロクサーヌ見てたらそんな気持ちになりますね。
ギラギラ感が抜けて大人の余裕が伺える演技になってましたが、サビしい気持ちも起きるかもしれませんね。
>プレッシャーになるかもしれませんが、高橋君の現役最後のフリープログラムこそは宮本さんに作って欲しいと、私も強く望んでいます。
私も実はそうなのです。(それかカメレンゴ先生希望です)
ファンのわがままを叶えて欲しい気持ちと最後だから思うようにやれ!…という気持ちがせめぎ合っています。

やはり罪な男ですよ…色々と。

こんばんは~!

バチェは すんごく摩訶不思議な作品で 大好きです♪

出だしのアップがなくても 始まったら この人の世界に引きずり込まれる作品ですよね

大ちゃんの宮本作品  やっぱり良いです!!
振付師にすると もっともっと!!って 思っちゃう
面白くって仕方ない スケーターなんでしょうね

大ちゃんのラストの素に戻る瞬間を見ると
本当に 入り込んでいるのが よくわかりますよね
このころは よく舌出ししてましたね(笑)

>meg様
>大ちゃんの宮本作品  やっぱり良いです!!
しかも「濃い」ものには「当たり」が多い気がします。
五輪シーズンは勿論競技プロに力を入れていただきたいけれど、
今季のミヤソラ以上に濃いEXプロ…ってのも見たい気持ちがあります。
ファンって贅沢だなあ…

>このころは よく舌出ししてましたね(笑
結構、コレで余韻が台無しになることがありました!(;´д`)トホホ…
あの「入り方」の凄さも分かる瞬間ではあるんですけどね。

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